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KINDAI UNIVERSITY

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2018年

2018.2. 1 2月・3月貴重書常設展示

『北越雪譜』

著者 鈴木牧之撰 山東京山編 
丁子屋平兵衛等刊
出版年 天保七(1836)年 初編上中下三巻、
天保十三(1842)年 二編一~四巻

 本書は、著者の鈴木牧之(1770-1842)が、故郷の越後・塩沢の雪にまつわる風俗・習慣・伝説・言語・産業等について書き記したものである。

 初編巻之上では、冒頭部分で雪の生成過程について分析し、顕微鏡で雪の結晶を観察・記録した図が掲載されている。その他、吹雪・雪崩・洪水などの自然現象、神事や風物詩、雪の中で使う道具などの挿絵も多く含まれる。

 牧之は、雪と共に生きる故郷の生活を世の人々に知らせたいと思い、面識のあった山東京伝や滝沢馬琴らに出版に向けて協力を依頼したが、なかなか進まなかった。牧之60歳の頃に、山東京山(京伝の弟)より出版協力の申し出があり、計画から数十年の時を経て、ようやく『北越雪譜』が刊行されるに至った。