出版地 | 名古屋 |
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出版年 | 明治13(1880)年 |
『尾張名所図会』は、尾張国(現在の愛知県)の名所旧跡や神社仏閣、市やそこに集まる人々の様子を絵図と読みやすい文章で著した地誌で、現在の旅行ガイドにあたるものである。実際に各地を訪ね歩いて描かれた挿絵は内容が詳しく正確だとも言われている。
前編は天保15(1844)年に刊行されたが、後編は36年遅れて明治13(1880)年に出版された。前編を著した尾張藩士で国学者の岡田啓と、西枇杷島の青物問屋主人で教養人の野口道直が遺した草稿に、尾張藩士で絵師の小田切春江が補訂した。
後編には中島郡・春日井郡・葉栗郡・丹羽郡が収録されている。写真は、尾張国一宮とされる真清田神社の風景。