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12月貴重書常設展示(2024年12月24日まで)

2024.12.11 お知らせ

秋里籬島著 竹原春朝斎等画 『攝津名所圖會』 全9巻12冊


出版地  皇都
出版年  寛政8(1796)年~寛政10(1798)年

『摂津名所図会』は摂津国(現在の大阪府北西部、兵庫県南東部)の名所旧跡を絵図と文章で著した地誌。編者は秋里籬島。挿絵は竹原春朝斎を中心に、丹羽桃渓ほか7名の絵師が分担しているが、大半を春朝斎が描いている。
本書には寺社の俯瞰図や風景図のほか、市場や劇場などの繁盛図、年中行事図や風俗図などさまざまな種類の挿図が収録されている。また商いの様子や店の看板、いきいきとした人物たちの表情が細部まで描かれていることも大きな特徴である。籬島による歴史、地理、伝承、文学など多岐にわたる解説文と、春朝斎の描く緻密で躍動感あふれる絵図は現代人の目で見ても面白く、魅力に富んでいる。