Carroll, Lewis, 1832-1898 / Rackham, Arthur 1867-1939 (illust.)
Alice's adventures in Wonderland.
London: William Heinemann, 1907.
New York: Doubleday, Page
著者 | キャロル |
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出版地 | ロンドン / ニューヨーク |
出版年 | 1907年 |
アーサー・ラッカムは、20世紀初頭のイギリスを代表する水彩挿絵画家。数多くの優れた作品を残し、エドマンド・デュラック(Edmund Dulac, 1882-1953)とともに、挿絵本の黄金時代を牽引した。当時のイギリスでは、クリスマスにギフト・ブックとして古典や童話に美しい挿絵を添えた本を贈る習慣があり、クリスマス・シーズンに出版されたラッカムの豪華な挿絵本は、特に人気を博した。
『不思議の国のアリス』は、イギリスの数学者で作家のチャールズ・ラトウィッジ・ドジソンが、ルイス・キャロルのペンネームで1865年に出版した児童文学書。1907年に『不思議の国のアリス』の版権が切れると、7人もの挿絵画家がアリスの挿絵本を続々と出版したが、最も評判が高かったのがラッカムの作品であった。
ラッカムは、ドリス・ド-ミットという少女をモデルにして、カラー挿絵13点、モノクロ挿絵15点を収録した本書を制作した。装丁は、19世紀の有名な製本家ツェーンスドルフによる赤色総モロッコ革装で、1130部の限定版である。