常設展示
2023年
『詩の本』ファクシミリ版
Morris, William, 1834-1896
Burne-Jones, Edward Coley, Sir, 1833-1898(illust.)
A book of verse [Facsimile]
著者 | ウィリアム・モリス |
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出版地 | ロンドン |
出版年 | 1980年 |
1870年にウイリアム・モリスが書いた自選詩集の手稿本で、のちのケルムスコット・プレスの発足につながった記念碑的作品である。バーン=ジョーンズらが草花や恋人たちの美しい挿絵と装飾を手がけ、バーン=ジョーンズの妻ジョージアーナに誕生日のギフトとして贈られた。
この手稿本の詩は、モリスが晩年に設立した私家版ケルムスコット・プレスから1891年に刊行された『折ふしの歌』に含まれている。
本書は、1980年にロンドンで出版されたファクシミリ版。
岡田啓, 野口道直遺稿 小田切春江図画并補綴 『尾張名所圖會』 後編6巻
出版地 | 名古屋 |
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出版年 | 明治13(1880)年 |
『尾張名所図会』は、尾張国(現在の愛知県)の名所旧跡や神社仏閣、市やそこに集まる人々の様子を絵図と読みやすい文章で著した地誌で、現在の旅行ガイドにあたるものである。実際に各地を訪ね歩いて描かれた挿絵は内容が詳しく正確だとも言われている。
前編は天保15(1844)年に刊行されたが、後編は36年遅れて明治13(1880)年に出版された。前編を著した尾張藩士で国学者の岡田啓と、西枇杷島の青物問屋主人で教養人の野口道直が遺した草稿に、尾張藩士で絵師の小田切春江が補訂した。
後編には中島郡・春日井郡・葉栗郡・丹羽郡が収録されている。写真は、尾張国一宮とされる真清田神社の風景。
岡田啓, 野口道直撰 小田切春江図画 『尾張名所圖會』前編7巻
出版地 | 名古屋 |
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出版年 | 天保15(1844)年 |
『尾張名所図会』は、尾張国(現在の愛知県)の名所旧跡や神社仏閣、市やそこに集まる人々の様子を絵図と読みやすい文章で著した地誌で、現在の旅行ガイドにあたるものである。前編は名古屋・熱田を含む愛知郡・知多郡・海東郡・海西郡が収録されている。
尾張藩士で国学者の岡田啓と、西枇杷島の青物問屋主人で教養人の野口道直が著し、画家の小田切春江や春江の師にあたる森高雅や沼田月斎など尾張藩を代表する浮世絵師が挿絵を描いている。
『エンディミオン』
著者 | ジョン・キーツ |
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出版地 | ロンドン |
出版者 | ゴールデン・コッカレル・プレス |
出版年 | 1830年 |
『エンディミオン』は、イギリスの美の詩人と言われるジョン・キーツ(John Keats, 1795-1821)の長篇詩。本書の美しい58枚の挿絵は、ニュージーランド出身の画家で版画家のジョン・バックランド=ライトによる。
ゴールデン・コッカレル・プレスは、1920年にハロルド・ミジリ・テイラーによって設立された私家版(プライベートプレス)。20世紀初頭のイギリス美術界における多才な芸術家エリック・ギルがデザインした扉・挿絵・頭文字・縁飾りなどが施された刊本が、代表的な作品としてあげられる。
『紙漉重寳記』
著者 | 國東治兵衛 |
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挿画 | 丹羽桃渓 |
出版地 | 大阪 |
出版年 | 大正14(1925)年 |
『紙漉重宝記』は、石見国(島根県)の国東治兵衛が記した製紙の技術書で、和紙の製造工程を表情豊かな職人像とともに詳細に図解している。挿絵は、名所図絵の画工、丹羽桃渓による。冒頭では、慶雲・和銅(704-715年)の頃、石見国の守護、柿本人麻呂が民に紙漉きを教えたと記されている。和紙文献としては最も早く海外に知られ、英・独・仏語による翻訳本が確認されている。日本国内でも、しばしば翻刻、複製されている。
本書は、寛政10(1798)年刊本を大正14(1925)年に製紙印刷研鑽會が複製したもの。
『フィリップ フランツ フォン ジーボルト最終日本紀行』
Siebold, Alexander Freiherrn von, 1846-1911
Ph. Fr. von Siebold's letzte Reise nach Japan, 1859-1862.
Berlin: Kisak Tamai, 1903.
著者 | アレキサンデル・シーボルト |
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出版地 | ベルリン |
出版年 | 1903年 |
ドイツ人のフィリップ・フランツ・フォン・シーボルトは、江戸時代後期に長崎・出島のオランダ商館付の医師として滞日し、日本の医学の発展に貢献しましたが、帰国時に国禁の日本地図などを持ち出そうとして国外追放になりました。1859(安政6)年に日蘭修好通商条約の締結により国外追放が解かれ約30年ぶりに再来日を果たします。
本書は、その際に同行した当時12歳の長男アレキサンダーが後年出版した旅行記です。
『日光山志』全5巻
編輯者 | 植田孟縉 |
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挿画 | 谷文晁ほか |
出版地 | 江戸 |
出版年 | 天保8(1837)年 |
『日光山志』は、山岳霊場としての日光山の歴史や名所旧跡、祭事、人々の暮らしについて挿絵入りで案内した図会です。
渡辺崋山、谷文晁など当代一流の画家が挿画を担当し、江戸幕府の職制の1つ八王子千人同心の植田孟縉が編纂しました。
蔀関月(徳基)著『伊勢参宮名所圖會』全5巻・付2巻
出版地 | 大阪 |
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出版年 | 寛政9(1797)年 |
『伊勢参宮名所圖會』は、江戸時代の伊勢参宮の道中の様子や名所旧跡、伊勢神宮の祭祀、神事について挿絵入りで案内したものである。作者は明確ではないが、蔀関月編・画、秋里籬島撰と考えられている。参宮の多様な経路を、京都と桑名からとの代表的な二経路に集約している。
伊勢神宮は平安時代まで私的な参拝は禁止されていたが、室町期にはいると「御師(おんし)」と呼ばれる神職が信仰拡大、財源確保などをはかるようになり、伊勢信仰の普及に伴い一般の参宮が行われるようになった。
『人間の由来と雌雄選択』
Darwin, Charles, 1809-1882
The decent of man and selection in relation to sex.
New York: D.Appleton.187
出版地 | 大阪 |
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出版年 | 寛政9(1797)年 |
ダーウィンは、イギリスの博物学者、生物学者。1831年に海軍の測量艦ビーグル号に乗船し、5年間南半球を周航した。その間に得た生物学的、地質学的な観察が、進化論の形成の基盤となった。
本書は、『種の起源』において展開された進化説を12年の後に人間に適用し、心理学の分野へと拡げていった。人間が「下等な種」に由来することを説いた上で、形態、心的能力、知的能力、道徳的性質が「下等動物」からいかにして進化してきたかを示した。
展示本は、イギリスで出版された初版と同年刊の米国版である。